会計関係

会計年度

 会計モジュールでは「会計年度」という年度を持っている。
 この年度によって伝票を作成するときに使える年度が決まる。
 たとえば、会計期間が
  開始:2015年
  終了:2020年
 となっている場合、2015~2020年度の伝票を作成することが可能だ。
 現在どの年度がオープンされているのか確認と年度の変更は
 トランザクションコードは OB52 で可能だ。

自動支払処理(F110)の仕訳イメージ

 自動支払処理を実行されると起票される伝票についてメモ
①支払対象
 費用 10000       | 仕入先(買掛金) 10000
②消込伝票
 仕入先(買掛金) 10000 | 銀行仮勘定 10000
③銀行仮勘定の振替伝票
 銀行仮勘定 10000    | 銀行勘定 10000

 源泉徴収税の対象の仕入先の場合は②で預り金勘定が発生
 銀行手数料を負担する場合は③で手数料の勘定が発生 

未転記伝票について

■未転記伝票
・会計伝票の下書き的なもの 登録しても会計伝票は起票されない
 未転記伝票を転記することで会計伝票が起票される
 未転記伝票に使用するトランザクションコードは以下のようなものが存在する。
 トランザクションコード:F-65  未転記伝票の登録
 トランザクションコード:FBV0 未転記伝票の転記、削除
 (Enjoy用のトランザクションコードもあるため上記以外にもいくつか存在する)

※未転記伝票を削除するとその未転記伝票の伝票番号は欠番になる
(未転記伝票の登録時に会計伝票番号を取得するため)

・登録方法
 基本的には会計伝票の登録(FB01とか)とほぼ同じ方法で登録可能
 F-65などで未転記伝票を登録、登録した未転記伝票をFBV0で転記する

会計側から債権計上

 債権データ(何かを売り上げたデータ)の主な計上は
 ・SDモジュールとかからの連携
 ・FIで登録(F-22,FB70(Enjoy))
 の二通りがある。

 ■FIで登録する方について
  F-22は基本的にT-code:FB01等の伝票起票するものと画面は同じ
  伝票タイプの初期値などが異なる。

 ※締め請求について
  締め請求のボタンを出現させるには登録する得意先コードが
  トランザクションコード:BP(マスタ)で
  締め請求の対象として設定されている必要がある。

入金処理

  入金の予定はトランザクションコード:FBL5Nなどで確認が可能だ。
  銀行入金データをSAP上で起票する場合、
  トランザクションコード:F-28で
   銀行勘定/売掛金
  で元の伝票を消込する
  もしくは
  FB01で入金があった伝票を作成し、
  トランザクションコード:F-30などでその伝票を消込するという方法もある。

既存伝票同士での消込

 SAPで消込する方法はいくつかある。
 1つはトランザクションコード:F-03 を使用する方法。
 F-03ではすでに起票されてる伝票同士で消込をすることができる。

 Ex.(未払金が消込対象の勘定、当座預金が消込の対象外の勘定の場合)
 ・伝票A
  40 X社未払金  ¥1000 | 50 当座預金 ¥1000
 ・伝票B
  40 当座預金   ¥1000 | 50 X社未払金 ¥1000

 上記のような伝票が存在しているとき、未払金同士で消込することが可能だ。

 F-03を実行して起票される消込伝票
  40 X社未払金  ¥1000 | 50 X社未払金  ¥1000
    (伝票Bの未払金と消込)     (伝票Aの未払金と消込)

銀行入金による消込

 トランザクションコード:F-28は起票されている未消込の債権と
 取引先から入金されたデータを消込する機能
 もともと起票されているのが未消込の債権で取引先から銀行口座に入金された
 データ分の会計伝票((消込伝票)の起票が行われる

 もともと起票
  売掛金 ¥5000 | 売上  ¥5000
 F-28で起票
  預金  ¥5000 | 売掛金 ¥5000
 上記伝票の売掛金同士で消込をする
 ※入金データを起票するユーザーと消込するユーザーを分けたい場合に
 F-28で起票する際に
  預金  ¥5000 | 仮受金 ¥5000
 としてトランザクションコード:F-30などで
  仮受金 ¥5000 | 売掛金 ¥5000
 とする場合もある
 (F-30の伝票が消込伝票になる)
 上記の例は売上金額と銀行に入金された金額が一致しているが、
 入金額が多い場合や少ない場合もこのトランザクションコード:F-28で
 対応することが可能
 金額が一致しない際に使用する機能には次のものがある
 ・残余明細→元の伝票を消込、新たに残額で未消込伝票起票
 ・一部入金→消込はしない
 ・差額処理

固定資産マスタについて

 固定資産マスタは、取得した固定資産の情報を登録しておく箱的なイメージ
 固定資産を登録するときには固定資産マスタの登録だけでなく、
 実際に固定資産を取得した時の取引について伝票起票などが必要になる
 (資産マスタには
  ・名前
  ・取得日
  ・耐用年数
  などを登録することが可能)
 固定資産マスタはトランザクションコード:AS01で登録することが可能だ。
 
 トランザクションコード:AS11は補助番号を使った固定資産の登録に使用する
 (補助番号は資産除去債務などに使用する)
 マスタ登録後、その固定資産マスタを指定して
 FB01などで伝票を起票することで、その取引をSAP上に登録することが可能

固定資産の繰り越し

 固定資産の繰越をするときは
 (S/4の場合)すべての会計原則(ローカル、IFRS)で
 トランザクションコード:FAGLGVTR
 トランザクションコード:AFAR
 を実行する必要がある。

 上記を実行すると固定資産の会計年度(≠FIの会計年度)が変更される(翌年度に)
 変更されているかは
 テーブル:・T093B
      ・T093C
 で確認することが可能だ。
 トランザクションコード:OAAQで確認、変更することも可能。
 (変更できるのは過去にのみ)

 トランザクションコード:AFABは毎月実行する
 何月まで実行したかはテーブル:T093Dで確認可能だ。
 これを12期までやるとトランザクションコード:AJABを実行できるようになる。
 AJABは固定資産の会計年度を閉じることができる
 実行するときは閉じたい年度を指定して実行する
 Ex. オープン固定資産会計期間
   ・2017
   ・2018
   のときに2017年を指定して実行すると
   ・2017→クローズ
   ・2018→そのまま
   ・2019→オープン
   みたいなイメージ

勘定コード・原価要素

トランザクションコード:FS00
・勘定コード
 FIで使用 簿記でいう科目的なやつ(預金とか売掛金とか)
 伝票転記するときに転記キー40とか50ですぐ隣に入れるやつ
 01とか使ったときは得意先入れて次の画面に行った時の右上のやつ
 (この画面で入力できるかはカスタマイズ次第)

・1次原価要素
 COで使用
 CO外部から発生する原価に使用

・2次原価要素
 COで使用
 CO内部で発生する原価に使用
 例えば配賦先(レシーバ)に使われるとか
 マニュアルでの転記はほぼ不可能

統計キー数値

 統計キー数値は入れ物的なイメージで、実際の値のことではない。
 トランザクションコード:KK01,02,03
 テーブル       :TKA03

 中身は次のトランザクションで設定
 ・KB31N   →1件ずつ
 ・BATCHMAN→複数
 データはテーブル:COSRに格納される。

■BATCHMANの使い方
 ・第1画面
  「実行」をクリック
 ・第2画面
  警告を無視チェック
  転送データファイル名→アップロードファイル名
  プレゼンテーションサーバーを選択※アップロードファイルは次のフォーマット
 BAPISKFHDR
  CO_AREA POSTGDATE DOC_HDR_TX USERNAME
  管理領域 転記日付 ヘッダテキスト ユーザ名
 BAPISKFITM
  CO_AREA REC_CCTR STAY_QTY STATKEYFIG
  管理領域 レシーバ原価センタ 数量、値 統計キー数値
 ☆BAPISKFHDRとBAPISKFITMの間の空白行は必須!

 ■統計キー数値が何に使われる?
  統計キー数値は配賦で使われる
   KSU3などで配賦周期を照会
   ↓
   セグメントを選択
   ↓
   レシーバトレースファクタの変動タイプが
  ・実績統計キー数値
  ・計画統計キー数値
  の場合に使用される

  レシーバトレースファクタタブの選択基準のところに
  どのバージョンのどの統計キー数値が配賦に使用されるか設定されている

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